ご休憩のススメ

疲れたときに読みたい本①『眠れぬ夜はケーキを焼いて

 朝が来ても体が重くて、夜になるとまた目が冴える。

そんな時期に手にとった一冊を、ご紹介させてください。

 

午後(ごご)さんの『眠れぬ夜はケーキを焼いて』。

眠れない夜に、お菓子を焼いたり、ぼんやり過ごしたりする時間を描いた、

コミックエッセイです。

 

どんな人におすすめ?

 

  • 眠れない夜が悩みのタネのひとつとなっている方
  • SNSをするのがしんどい方
  • 長い文章を読む元気がない方
  • やさしい空気の作品を読みたい方
  • 猫が登場する作品を読みたい方
  • 動物との日々をやさしく読みたい方

 

コミックエッセイなので、活字を追うのがしんどい日でも、

ぱらぱらとめくっていられます。

 

この本の好きだったところ

 

  • あなただけじゃないと思えるところ
  • 途中で閉じても大丈夫なところ
  • 猫とのやりとりがあたたかいところ
  • 「これならできそう」と思えるところ
  • 一緒に作っているみたいで眺めているだけで落ち着くところ
  • ケーキだけじゃないおかず系のレシピもあるところ

 

 

著者の午後さんは、作中ではオオカミの姿で描かれています。

よく一緒に出てくるのが、家族の「猫」。

とてもおしゃべりで、その気持ちを午後さんが翻訳してくれています。

ネガティブになりがちで体調が低空飛行な午後さんと、

のんきな猫のやりとりが、なんだかいいなあ、と思えます。

好きだったところを、もう少しご紹介します。

 

わたしだけじゃないと思えるところ

著者の午後さん自身が日によって睡眠時間が違ったり、

体調が低空飛行の日が多かったり

夜中に眠れない日々を過ごされています。

でも、そんな自分と淡々と向き合ったり

おしゃべりな猫とのやりとりに、少し元気をもらいながら

またお菓子を作っていく、という

読んでいて暗くなるのではなく

「あなただけじゃないよ」って寄り添ってくれます。

 

途中で閉じても大丈夫なところ

コミックエッセイはここがありがたいですね。

どこから読んでも大丈夫です。

 

猫とのやりとりがあたたかいところ

午後さんがおしゃべりな猫とのやりとりで、

読んでいるこちらまで元気をもらえます。

 

「これならできそう」と思えるところ

レシピにもよりますが、

これがなかったらこれでもいいよ、とか

楽な片付けの工夫を教えてくれるので

「これならやれそう」って感じさせてもらえました。

 

一緒に作っているみたいで眺めているだけで落ち着くところ

作るものが決まってからできあがりまで、

一コマ一コマやさしく進むので

なんだか一緒に作っているみたいな、不思議な満足感があります。

 

ケーキだけじゃないおかず系のレシピもあるところ

「ケーキ」は大変そう、と思われそうですが、

特に1話のパウンドケーキはかなりやさしいレシピで

作り方も柔軟です。

「豆腐」や「野菜」などケーキお菓子じゃないときもあり、

これがすごく簡単で

人によっては物足りないかもしれないけど、

本当にしんどいときってむしろ、

「こういうのがいいんだよな」って思えました。

 

どんな本?

現在は4巻まで続いているシリーズ作品です。

1冊につき、いくつかのお話と、お菓子のレシピがついています。

パウンドケーキ、スコーン、ガトーショコラ、プリン、豆腐のアヒージョなど。

眠れない夜や、調子の出ない日にも作れそうな、肩の力を抜いたレシピが並びます。

 

特に好きなのは、第一話「真夜中にケーキを焼く話」。

登場するのはパウンドケーキで、シンプルで作りやすいレシピでした。

クックパッドで気になっていた紅茶のパウンドケーキを、この本のやり方を参考に型をとって焼いたのが、いい思い出です。

 型のとり方は、それからずっとこの本のやり方になりました。

もうひとつ印象に残っているのが、

第三話「てんでダメな日にカップケーキを焼く話」。

ふだんから体調が低空飛行気味の午後さんが、

特に調子の悪い日をどう過ごしているかが、丁寧に描かれます。

途中、42ページの猫との会話のシーンが、いちばん好きな場面です。

 

読んだあとに残った感じ

読み始めたのは2021年で、不眠が続いていた頃でした。

朝が来ても体が重い。夜になるとまた目が冴える。

明日が来るということが、「また始まってしまった」と感じるような日々。

そんな時期に、

この本でも同じように流れている夜の感覚と、

お菓子の甘いにおいの想像と、

オオカミと猫のやりとりは、

すごく救いになりました。

「がんばって」なんて押しつけがましさは一切ありません。

読んでいる間、呼吸がしやすくなる優しい本です。

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